野牡丹

 野牡丹の鉢物を近くの花屋さんで見つけ、急にいけたくなった。久し振りで懐かしくもあり、以前思っていたよりずっと気品のある花のように感じた。咲いたらすぐ散ってしまうため、切り花としては向かないので、あまりいけない。だからワクワクしながらいけた。行李柳をガラス花器のブルーのラインに沿わせ、野牡丹の枝を留めた。野草の花が豪華に気高く見えてきた。

 何年もいけばなをしていても、滅多にいけない花は沢山あるものだ。新しい植物、新しい花器、すべて出会いであり、偶然の出来事である。いつまでも飽きることのない一期一会の世界である。<少しオーバーですが・・・>

因みに野牡丹の紫色の花はリラックス効果があるとされているそうだ。それ故、花言葉は落ち着き・自然・平静・ひたむきな愛情・謙虚な輝き・だという。愛すべき花である。